消防士と警察官はどっちがおすすめ?採用試験の難易度や年収などを表でわかりやすく解説

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東京消防庁採用試験の対策に特化したスクール「東消塾」を運営している、TOMO LABOです!

市民の生活を守る代表的な職業として「消防士」と「警察官」の2つを思い浮かべる方が多いです。正義感や市民の方の命を救うような仕事がしたいと高い志を持っている方の中には、消防士と警察官のどちらを目指すか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

消防士と警察官の違いやそれぞれの特徴を理解することで、どちらを目指すべきかを明確にできます。今回は、消防士と警察官の違いや特徴の比較表、採用試験の違いなどを解説します。

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消防士になるまでの全体像(受験資格・試験内容・日程・勉強法)は、こちらのハブ記事にまとめています。

目次

消防士と警察官の違い

消防士と警察官は、市民の方の安全や平和を守る公務員という意味では似ていますが、主な役割や活動のタイミングなどで様々な違いがあります。消防士と警察官の主な違いは、以下の表を参考にしてください。

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比較項目消防士警察官
主な役割火災の消火、救助・救急活動、防災指導など犯罪の予防・捜査、交通取締り、警備など
活動のタイミング災害や事故が起きた時に出動犯罪が起きる前の防止から、発生後の捜査まで対応
事務を実施する組織市町村都道府県
採用試験の内容一般教養+体力試験+面接一般教養+論文(作文)+体力試験+面接
訓練機関消防学校
(主に都道府県ごとだが政令指定都市はそれぞれ配置)
警察学校(国家・都道府県)
勤務形態24時間勤務+非番・週休(3交代制が多い)交番勤務や日勤、当直勤務など(不規則になりやすい)
年収の目安約681万円(全年代の平均)約779万円(全年代の平均)
転勤の可能性同じ自治体内での異動が多い都道府県内の異動あり
女性の活躍徐々に増加中。女性専用設備の導入も進行。女性警察官も増加中。性犯罪や相談業務で活躍。
参考:警察と消防の比較(その1 目的・主な業務等) – 警 察 消 防

消防士は火災や救急、救助活動がメインなのに対し、警察官は犯罪の予防や捜査などがメインとなります。それぞれで業務は異なりますが、様々な現場で消防士と警察官が協力して市民の方の安全を守ることも多いです。

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大きな災害や事件では、消防士と警察官が共に協力します!

消防士とは?

消防士とは、消火や救急、救助活動を通じて市民の方の安全を守る公務員のことです。主な業務以外にも、火災予防や防災安全業務なども行っています。

消防士になるためには、各市町村が行う「消防官採用試験」に合格しなければいけません。消防官採用試験に合格した後は、消防学校で半年間訓練を行い、卒業後に一般的な消防士として働くことが可能です。

消防士の仕事は体力が必要なのはもちろんのこと、命を預かる責任感や協調性、危険な現場で取り乱さない対応力などが求められます。

消防士になる方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

警察官とは?

警察官とは、市民の方の安全を守るために犯罪の予防や捜査、被疑者の逮捕、交通の取締りなどを行う公務員です。警察官の責務は、警察法第二条に定められています。

(警察の責務)
第二条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。
引用:警察法 | e-Gov 法令検索

警察官になるためには、各都道府県の「警察官採用試験」に合格する必要があります。採用試験合格後は、警察学校で6ヵ月〜10ヵ月程度(採用区分によって異なる)訓練を受けたのち、警察官として働くことが可能です。

警察官にも体力や専門的な知識は必要です。ただ、捜査において他の部署との連携や周辺住民からの聞き込みなども重要となるため、高いコミュニケーション能力も求められます。

警察官になる方法を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【比較表】消防士と警察官はどっちがおすすめ?

消防士と警察官は、仕事内容だけでなく待遇や採用試験などの違いもあります。消防士と警察官における様々な項目の比較は、以下の表を参考にしてください。

採用された後にやりがいを持って働き続けるためには、仕事内容以外にも様々な要素が重要となります。どちらを目指すか迷っている方は、仕事内容だけで判断するのではなく、自分の希望と照らし合わせた上で適切な方を目指しましょう。

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休みや年収などは辞めるきっかけにもなりやすい部分のため、細かい部分まで理解しておきましょう!

体力の必要性

【消防士:★★★★★】
消防士の主な仕事は、消火や救急、救助活動です。どの仕事も体力が無ければ活動をスムーズに行うことができません。通常の筋力トレーニングだけでなく、資機材や要救助者を抱えた状態でスムーズに動ける体力が必要となります。

【警察官:★★★☆☆】
警察官は、消防士のように自分の体力を生かして活動する場面が少ないです。体力はもちろん必要ですが、犯人逮捕に繋げられるような知識や経験、犯罪予防のための意識の高さなどが求められます。

勤務の不規則さ

【消防士:★★★☆☆】
当直勤務中には、訓練や机上業務、立入検査などを行うため、基本的には規則的です。ただ、災害時には1日中出動していることなどもあるため注意しましょう。

【警察官:★★★★☆】
警察官の仕事は、災害時や犯罪発生時だけではありません。犯罪を起こさないためのパトロールもあり、夜間に行うことも多いです。昼夜問わず働く機会が多くなることから、勤務が不規則になりがちです。

年収

【消防士:★★★★☆】
消防士の平均年収は約681万円となっています。手当によっても異なるため一概には言えませんが、一般的な行政職員よりは高いです。また、救急隊員として働くか階級を上げることで、年収を上げることも可能です。

【警察官:★★★★★】
警察官の平均年収は約779万円となっています。警察官は都道府県の公務員となることから、市町村で採用される消防士よりも年収が高いです。ただ、年齢や階級、勤務年数によって幅があるため注意しましょう。

休みの多さ

【消防士:★★★★★】
消防士は交替勤務制を採用しており、非番も含めると年間の休みは約240日となります。非番は待機日ですが、大きな災害が発生しなければ出動要請がかかることはほぼありません。結果的に、1年の約2/3が休みとなります。

【警察官:★★★☆☆】
警察官も消防士と同じく交替勤務制を採用しているため、年間休日は約240日となります。しかし、警察官の仕事柄、事件によっては残業が多くなったり休日返上で働かなければいけなかったりすることもあります。そのため、実質的に警察官の方が休みが少ないと言えるでしょう。

勤務地の幅

【消防士:★★★☆☆】
消防士は、市町村の消防本部に在籍しているため、採用された市町村内での異動しかありません。ただ、東京消防庁のような大規模組織では、23区内での異動もあるため注意が必要です。

【警察官:★★★★★】
警察官は、都道府県の警察本部に在籍しているため、都道府県内にある警察署や交番などへの異動があります。市町村単位での異動しかない消防士と比較すると、勤務地はかなり広がります。また、国家公務員の警察官だと全国転勤もあるため注意が必要です。

女性の活躍度

【消防士:★★★☆☆】
女性消防士の人数は、令和5年度時点で5,829人(全体の3.5%)となっています。女性消防士の採用は年々増加していますが、体力が必要になる消防の現場では、女性消防士の活躍の場は男性よりも狭いと言わざるを得ません。

【警察官:★★★★☆】
女性警察官の人数は、令和2年度時点で26,664人(全体の10.2%)となっています。警察官の業務内容には、体力だけが必要なものだけでなく、専門知識やコミュニケーション能力などがあれば活躍できるものも多いです。そのため、性別に関係なく活躍しやすい職業だと言えるでしょう。

採用試験の難易度

【消防士:★★★★★】
消防官採用試験の難易度は、公務員の中でも非常に難しいです。東京消防庁では、倍率が10倍を超える年も少なくありません。また、地方消防の中には年間で1名しか採用しないということもあるため、警察官よりも採用試験の難易度は高いと言えるでしょう。

【警察官:★★★★☆】
警察官採用試験の難易度は、消防士の次に難しいと言えます。警視庁の倍率は、5〜10倍程度で推移することが多いです。しかし、消防官採用試験よりも倍率が低い傾向にあるだけでなく、地方の警察本部でも採用枠が多いです。そのため、警察官になれるなら場所はこだわらないということなら、警察官採用試験の方が難易度が低いと言えるでしょう。

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消防士と警察官の共通点

消防士と警察官は似て非なる職業ですが、共通点も多いです。消防士と警察官の共通点としては、以下のようなものが挙げられます。

消防士と警察官の共通点
  • どちらも公務員であり平和や安全のために必要な職業
  • 採用後には専門的な訓練を受ける
  • 体力と精神力のどちらも必要
  • チームで業務を進めることがほとんど
  • 交替制勤務で身体への負担が大きい

消防士と警察官のどちらに就職しても、以上5つに当てはまります。特に、採用後に消防学校や警察学校で訓練を受ける点や交替制勤務での負担の大きさはどちらも一緒です。そのため、どちらも厳しく辛い職業であることを理解しておきましょう。

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厳しさや辛さがある分、得られるものも大きいです!

消防士と警察官の階級の違い

消防士と警察官には、どちらも階級が存在します。消防士と警察官のそれぞれの階級に関しては、以下の表を参考にしてください。

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消防士警察官
階級名称階級階級名称階級
消防総監警視総監
消防司監警視監
消防正監警視長
消防監警視正
消防司令長警視
消防司令警部
消防司令補警部補
消防士長巡査部長
消防副士長巡査長(※)
消防士巡査
※「巡査長」は正式な階級ではなく、便宜的な称号であり、階級章も独自のものになります。
参考:消防職員の部隊編成と階級について
画像引用:消防吏員 – Wikipedia
画像引用:階級章 かいきゅうしょう

消防士の階級は、地方自治体によっておおむね統一されているのに対し、警察官の階級は警察法に基づいて全国で共通しています。

また、どちらも階級を上げるには、一定以上の勤務年数や昇任試験での合格、上司からの推薦などが必要となることを理解しておきましょう。

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上に行けば行くほど現場より指揮・監督の立場となります!

消防士と警察官の採用試験概要

令和8年度の日程で見る「両方受験」の可否

消防と警察は別々の採用試験なので、日程が重ならなければ両方受験できます。
令和8年度の東京消防庁と警視庁の一次試験日は次のとおりです。

試験申込期間第1次試験日
警視庁 第1回(Ⅰ類・Ⅲ類)11/17〜11/28令和9年1月11日
東京消防庁 Ⅰ類1回目2/16〜3/134月26日
東京消防庁 Ⅰ類2回目・Ⅲ類1回目7/2〜7/319月6日
警視庁 第2回(Ⅰ類・Ⅲ類)8/3〜8/129月6日
東京消防庁 Ⅲ類2回目11/18〜12/2令和9年1月10日
出典:東京消防庁採用サイト/令和8年度警視庁採用サイト(2026年9月15日確認)

9月6日は東京消防庁と警視庁の一次試験が同じ日です。
この回で両方を受けることはできないため、秋の受験はどちらか一方を選ぶ必要があります。

一方、警視庁の第1回(令和9年1月11日)と東京消防庁のⅠ類1回目(4月26日)は日程が離れています。
年間で見れば両方に挑戦する道は残されています。

ただし試験科目も面接で問われる志望動機も異なります。
迷ったまま両方の対策を進めるより、早い段階で本命を決めた方が合格に近づきます。

消防士と警察官になるためには、それぞれの採用試験に合格しなければいけません。どちらを目指すにしても、採用試験の概要を抑えて対策することで、合格率を高められるでしょう。

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それぞれの採用試験概要を理解しておきましょう!

消防官採用試験

消防官採用試験では、教養試験や体力試験、面接試験などが行われます。具体的な例として、東京消防庁の試験内容を確認してみましょう。

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項目試験内容詳細
1次試験教養試験知能分野(27題):文章理解、語句の用法、英文理解、判断推理、空間概念、数的処理、資料解釈
知能分野(18題):人文科学(国語、歴史、地理) 社会科学(法学、政治、経済、社会事情)自然科学(数学、物理、化学、生物)
論作文試験課題式による論作文試験(600字以上 800字程度)
適性検査消防職員としての適性について検査
2次試験体力試験消防官として職務遂行に必要な身体(四肢関節機能を含む。)、体力及び健康度を検査
面接試験個人面接
参考:多様な試験制度|採用情報|東京消防庁採用情報サイト

1次試験では、教養試験や論作文試験などの机上試験がメインとなります。教養試験は合格ラインを超えていれば通過できますが、論作文試験でミスが多いと不合格となるため注意しましょう。

また、2次試験では体力試験と面接試験が行われます。消防官採用試験の多くは、体力試験よりも面接試験が重要視されています。1次試験に合格した後は、体力錬成よりも面接試験対策に時間を割くのがおすすめです。

消防官採用試験の内容についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

警察官採用試験

警察官採用試験も消防官採用試験と試験内容が似ていますが、若干内容が異なります。具体的な例として、警視庁の採用試験を参考にしてみましょう。

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項目試験内容詳細
1次試験教養試験【五肢択一式、30題、1時間10分】
〈知能分野〉 文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈、図形判断
〈知識分野〉 社会科学(政治、社会、法律、経済)、一般科目(国語、英語)、時事問題
SPI(基礎能力検査)Ⅰ類:GAT-U(ペーパーテスティング方式)
【択一式、70題、1時間10分】
Ⅲ類:GAT-H(ペーパーテスティング方式)
【択一式、90〜95題、1時間10分】
論作文試験課題式の論(作)文試験(1題、1時間)
適性検査警察官としての適性について検査
2次試験体力試験警察官として職務遂行に必要な体力や身体検査
面接試験個人面接
参考:採用情報 | 令和7年度警視庁採用サイト

基本的な内容は消防官採用試験と似ていますが、一部異なる部分に注意が必要です。警察官採用試験では、採用区分に関わらず「SPI(基礎能力検査)」が実施されます。

また、警視庁は令和7年度から教養試験での国語試験が廃止されている点にも注意しましょう。

の内容についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

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今回の記事を読んで、消防士と警察官のどちらを目指すべきか明確になった方もいるのではないでしょうか?

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消防士の年収や高卒・大卒の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。

よくある質問

消防士と警察官はどちらが年収が高い?

地域差はありますが、消防士の平均年収は約681万円、警察官の平均年収は約779万円となっており、警察官の方が高い傾向にあります。

消防士と警察官はどちらが休みが多い?

どちらも年間休日は約240日ですが、警察官は事件対応で残業や休日出勤が増えやすく、実質的に消防士の方が休みが多いといえます。

消防士と警察官の採用試験はどちらが難しい?

消防官採用試験は倍率10倍を超える年もあり、警察官採用試験より難易度が高い傾向にあるとされています。

友口 涼介(東消塾代表・元東京消防庁職員)

この記事の監修者

友口 涼介東消塾 代表/dcn株式会社 代表取締役/元東京消防庁職員

東京消防庁での勤務を経て、東京消防庁採用試験に特化したオンライン予備校「東消塾」を設立。元消防士としての現場経験と公務員試験の専門講師陣の受験対策を組み合わせ、面接対策や消防士として長く活躍するための心構えまで指導しています。東消塾の合格実績は累計合格者304名・合格率81.5%(2026年9月時点)。記事は東京消防庁・総務省消防庁の公式発表をもとに作成し、制度変更にあわせて更新しています。

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