「消防士の年収はいくら?」
「高卒と大卒ではどれくらい給料が違う?」
消防士を目指している方のなかには、このような悩みも多いのではないでしょうか。
消防職全体の平均給与月額や期末・勤勉手当をもとに計算すると、平均年収は約652万円です。
ただし、この数字には若手からベテランまで含まれているため、消防士になった直後から650万円程度をもらえるわけではありません。
現行記事でも、平均給与月額410,279円、期末・勤勉手当1,596,925円をもとに年収概算6,520,273円としています。
消防士の年収は、学歴だけでなく、勤務する消防本部・勤続年数・階級・各種手当などによって変わります。
当記事では2026年時点の情報をもとに、消防士の平均年収や高卒・大卒の違い、七大都市の年収ランキング、年齢別の収入、年収アップの方法まで詳しく解説します。
自分に合った進路を選び、豊かな人生を送りたい方はぜひ最後までご覧ください。
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【2026年最新】消防士の平均年収はいくら?
消防士の年収を見る際は初任給だけではなく、基本給・各種手当・ボーナスを含めて考える必要があります。
まず押さえておきたいポイントは以下の3つです。
それぞれについて詳しく説明します。
消防職全体の平均年収は約652万円
現行記事で参照している消防職の平均給与は、以下の通りです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 平均給与月額(基本給+諸手当) | 410,279円 |
| 給料月額(基本給) | 308,642円 |
| 諸手当月額計 | 101,637円 |
| 期末・勤勉手当(年間) | 1,596,925円 |
| 年収概算 | 6,520,273円 |
平均給与月額に12か月分を掛け、期末・勤勉手当を加えると消防職の平均年収は約652万円となります。
ただし、これは新人消防士だけの平均ではありません。
そのため、あくまでも全体的な平均年収として理解しておくようにしましょう。
平均年収は全年代・階級を含んだ数字
平均年収約652万円には、採用直後の若手消防士から勤続年数の長い職員まで含まれています。
そのため、「消防士になれば1年目から650万円もらえる」という意味ではありません。
消防士は地方公務員であり、勤続年数や昇任などによって徐々に給与が上がっていく仕組みです。
進路を考える際は平均年収だけではなく、初任給や将来的な給与の伸びも確認しましょう。
消防士の年収には手当やボーナスも含まれる
消防士の年収は、主に以下で構成されています。
- 基本給
- 時間外勤務手当などの各種手当
- 期末・勤勉手当
- 勤続・昇任による給与上昇
現行記事でも消防職の平均給与月額410,279円のうち、基本給は308,642円、諸手当は101,637円としています。
そのため消防士の給料を比較する際は基本給だけを見るのではなく、手当や賞与を含めて考えることが重要です。
高卒消防士と大卒消防士では年収に差がある?
高卒と大卒では、採用直後の給与に差があります。
東京消防庁の2026年採用情報では、消防官Ⅰ類の初任給は約321,900円、消防官Ⅲ類は約279,400円です。
いずれも令和8年1月1日時点の給料月額に地域手当を加えた金額となっています。
| 採用区分 | 初任給 |
|---|---|
| 消防官Ⅰ類 | 約321,900円 |
| 消防官Ⅲ類 | 約279,400円 |
| 差額 | 約42,500円 |
大卒程度のⅠ類の方が、採用時点では月4万円程度高い水準からスタートします。
ただし、この差が生涯にわたって固定されるわけではありません。
採用後の給与には勤続年数・昇任・職歴・各種手当なども影響します。
東京消防庁でも、学歴や職歴などに応じて一定基準で初任給が加算される場合があると案内されています。
ただし、年齢が上がるにつれて「学歴の違い」よりも「どの役割を担っているか」「どの階級に就いているか」が年収に影響する割合が大きくなります。
高卒消防士の場合でも若いうちから現場経験を積み、昇任を意識してキャリアを築いていけば、大卒との差が縮まるケースは十分に考えられるでしょう。



できるだけはやく昇任することが、その後の年収を大きく増やすポイントになります!
高卒消防士の年収と給与体系の基礎知識を解説


高卒消防士の年収を考える際、初任給の金額だけを見て判断してしまうケースがあります。
しかし実際の収入は、毎月の給料だけで決まるものではありません。
賞与(いわゆるボーナス)に加え、勤務内容に応じて支給される各種手当を含めた、全体の年収で捉えることが重要です。
消防士は地方公務員であり、制度として毎年の定期昇給が組み込まれています。
さらに、交代制勤務や災害対応といった職務の特性から、時間外勤務手当や特殊勤務手当などによって収入が上がる点も見逃せません。
まずは公的データを基に、消防士の平均的な収入水準と、給与がどのような仕組みで成り立っているのかを解説していきます。
高卒消防士の平均初任給・平均給与月額・平均年収
高卒消防士の収入を考えるうえで、まず確認しておきたいのが平均給与です。
総務省が発表する「地方公務員給与実態調査」では、消防職について平均給与月額(基本給+諸手当)と、期末・勤勉手当(賞与)が公表されており、収入水準を客観的に把握することができます。
将来どの程度稼げるようになるのか、目安を知りたい方は参考にしてみましょう。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 平均給与月額(基本給+諸手当) | 410,279円 |
| └ 給料月額(基本給) | 308,642円 |
| └ 諸手当月額計 | 101,637円 |
| 期末・勤勉手当(年額合計) | 1,596,925円 |
| 年収概算 | 6,520,273円 |
上記の数字はベテラン職員や管理職も含めた「消防職全体の平均」であり、採用直後の高卒消防士がすぐに到達する水準ではない点には注意しましょう。
消防士の給与は、以下のような仕組みで伸びていきます。
- 毎年の定期昇給(同じ階級の中で少しずつ給料が上がる)
- 昇任による等級アップ(階級が上がり給与水準が一段階上がる)
- 各種手当(時間外勤務・特殊勤務など)の上乗せ
- 期末・勤勉手当の増加
このように、短期的な金額だけで判断するのではなく、数年、十数年というスパンで年収が形成されていく職業だと理解しておくことが重要です。



初任給の数字に目を奪われすぎず、長期的な収入の伸びを見据えて考えましょう!
消防士がもらえる主な手当
消防士の年収を考えるうえで、見落とせないのが手当の存在です。
こちらも「地方公務員給与実態調査」を見ると、消防職の平均給与月額のうち、およそ4分の1は諸手当が占めています。
これらの手当は、学歴によって差がつくものではなく、勤務内容や生活状況に応じて支給される点が大きな特徴です。
そのため、高卒消防士であっても、働き方や配属によって収入に差が生まれやすい仕組みになっています。
- 時間外勤務手当
いわゆる残業代で、平日残業は1時間あたり給与額の125%、休日は135%になる。さらに深夜(22時〜5時)は+25%、月60時間を超える超過勤務は150%(深夜は175%)が支給される。 - 特殊勤務手当(災害・救急・救助など)
「危険・困難・不快など、特殊な職務に従事したことへの補償」で、金額は条例で決まるため、自治体によって支給額に差がある。東京都では支給方法ごとに上限が示されていて、通常時は700円/回・900円/時・5,500円/日を超えない範囲、原子力緊急事態に関連する危険区域での活動は42,000円/日を超えない範囲とされている。 - 地域手当
「同じ仕事でも地域で生活コストや民間との相場が違う」点を調整する手当。東京都特別区は給与の20%、札幌市は給与の4%など、居住地域によって大きく差がある。 - 住居手当
家賃負担の補助をするための手当。自治体によって支給額が異なり、東京都の場合は月額15,000円が上限、配偶者の場合は月額7,500円が上限となっている。 - 通勤手当
通勤にかかった費用を補填する手当。こちらも自治体によって支給額が異なり、東京都のケースで言えば、公共交通機関を利用する場合は月額15万円を上限とし、自転車等(交通用具)を利用する場合は5km未満なら上限が2,600円、15~20kmなら上限7,000円と、距離によって支給額が変わる。 - 扶養手当
扶養している家族がいる場合に、毎月支給される手当。自治体によって支給額が異なり、子の場合は1人あたり月額11,500円、子が増えた場合には1人あたりプラス4,000円、扶養親族の父母は月額6,000円、配偶者・パートナーは月額3,000円が支給される。
現場業務が多い地域で働くと、時間外勤務手当や特殊勤務手当が発生しやすく、年収が大きく底上げされる傾向があります。
高卒か大卒かに関わらず、勤務実態によって収入差が生まれやすいのは、この手当制度があるためです。
なお、手当の種類や支給条件、金額は自治体ごとに異なるため、志望する消防本部の募集要項や給与条例を確認しましょう。



どのような手当が、どの条件で支給されるのかまで目を通しておくと、入庁後の収入イメージをより具体的に描けます!


高卒消防士の年収ランキング!七大都市の消防局を比較


消防士の給与は、勤務する消防本部によって差があります。
こちらでは東京・名古屋・大阪・広島・福岡・仙台・札幌の七大都市について、高卒消防士の初任給を比較します。
なお、自治体によってボーナスの支給条件や時間外勤務、特殊勤務手当が異なるため、ランキングでは比較条件を統一する目的で「公表されている初任給×12か月」を年間給与額の目安としています。
実際の年収は、期末・勤勉手当や各種手当が加わるため、表の金額より高くなる場合があります。
| 順位 | 管轄 | 初任給 | 推定年収(初年度) | 地域手当の支給率 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 東京消防庁 | 約279,400円 | 約335.3万円 | 20% |
| 2位 | 名古屋市消防局 | 約238,488円 | 約286.2万円 | 15% |
| 3位 | 大阪市消防局 | 約238,148円 | 約285.8万円 | 16% |
| 4位 | 広島市消防局 | 約235,700円 | 約282.8万円 | 8% |
| 5位 | 福岡市消防局 | 約233,200円 | 約279.8万円 | 10% |
| 6位 | 仙台市消防局 | 約223,300円 | 約268.0万円 | 8% |
| 7位 | 札幌市消防局 | 約213,304円 | 約256万円 | 4% |
東京消防庁は2026年1月時点でⅢ類約279,400円、大阪市は令和8年4月1日時点で消防吏員B238,148円、名古屋市は第2類消防238,488円、仙台市は消防士高校の部約223,300円を公表しています。
広島市では消防高校卒約235,700円、福岡市では消防吏員B233,200円が確認できます。
1位:東京消防庁
東京消防庁の消防官Ⅲ類は、2026年1月1日時点で初任給約279,400円です。
地域手当20%を含んだ金額となっており、今回比較する七大都市では最も高い水準となっています。
初任給を12か月分に換算すると約335.3万円ですが、実際には期末・勤勉手当や扶養手当、住居手当、通勤手当などが条件に応じて加わります。
東京消防庁の大きな特徴は、首都東京を管轄する国内最大規模の消防本部であることです。
火災・救急・救助だけでなく、高層建築物、地下施設、大規模イベントなど、大都市特有のさまざまな災害へ対応します。
その分、幅広い現場経験を積みやすい環境ですが、東京都内は家賃や生活費も高くなりやすいため、給与額だけでなく生活コストまで考えることが大切です。
- 初任給:約279,400円
- 初任給×12か月:約335.3万円
- 地域手当:20%



金額だけでなく、勤務負荷や生活費まで含めて総合的に判断することが、後悔しない選択につながるでしょう。
2位:名古屋消防局
名古屋市消防局の高卒程度にあたる第2類消防では、初任給238,488円が示されています。
地域手当は15%で、12か月分に換算すると約286.2万円です。
名古屋市は東京・大阪と並ぶ大都市圏の一つで、住宅地だけでなく繁華街、オフィス街、工業地域など幅広いエリアを抱えています。
そのため、火災・救急をはじめとした都市型の消防活動を経験しやすい環境です。
また、既存記事で触れていたように、地域手当は大阪市の16%より1ポイント低いものの、基本となる給与額との組み合わせによって高卒程度の初任給では大阪市をわずかに上回ります。
東京と比較すると住宅費を抑えやすいエリアもあるため、給与額だけでなく生活コストとのバランスから勤務先を検討すると良いでしょう。
- 初任給:238,488円
- 初任給×12か月:約286.2万円
- 地域手当:15%



3位の大阪市消防局が地域手当16%となっているのに対し、名古屋市消防局は地域手当15%と1%低いのですが、そもそもの給料が少し高めに設定されているため、1%の違いを埋めています。
3位:大阪市消防局
大阪市消防局では、高卒程度にあたる消防吏員Bの初任給が238,148円となっています。
地域手当16%を含んだ金額で、12か月分に換算すると約285.8万円です。
大阪市は、繁華街・オフィス街・密集した住宅地などが混在する西日本最大級の都市です。そ
のため、火災・救急を中心に大都市ならではの幅広い消防需要があります。
既存記事でも触れているように大都市で現場経験を積みたい方にとっては、さまざまな災害・救急事案へ対応する機会がある点が特徴です。
一方、大阪市内でもエリアによって家賃や生活費は異なります。
東京消防庁より初任給は低いものの、生活コストまで含めると実際の可処分所得の差は単純な給与額だけでは判断できません。
- 初任給:238,148円
- 初任給×12か月:約285.8万円
- 地域手当:16%
4位:広島市消防局
広島市消防局では、高校卒の消防職で初任給約235,700円となっています。
地域手当は8%で、12か月分に換算すると約282.8万円です。
広島市は都市部だけでなく山間部も抱えており、大雨による土砂災害などへの対応も重要になります。
既存記事でも急傾斜地や山間部が多く、過去の豪雨・土砂災害への対応経験を持つ地域である点を特徴として挙げています。
また、瀬戸内海に面した港湾エリアもあるため、配属や担当業務によっては都市型災害だけでなく、水難救助など地域特性を踏まえた消防活動に携わる可能性もあります。
大都市圏と比較して生活環境の違いも大きいため「初任給」、「仕事内容」、「暮らしやすさ」を総合して考えるとよいでしょう。
- 初任給:約235,700円
- 初任給×12か月:約282.8万円
- 地域手当:8%
5位:福岡市消防局
福岡市消防局の高卒程度にあたる消防吏員Bは、初任給233,200円です。
地域手当10%を含み、12か月分に換算すると約279.8万円となります。
福岡市は、繁華街や住宅地に加えて空港・港湾などが都市部に集まっていることが特徴です。
そのため、一般的な火災・救急だけでなく、大都市ならではの多様な消防需要へ対応します。
既存記事でも九州の玄関口として昼間人口や観光客が多く、イベントを含め幅広い消防業務を経験できる環境であることを紹介しています。
また、福岡市では期末・勤勉手当についても制度が設けられているため、実際の年間収入は表に記載した「初任給×12か月」より高くなります。
- 初任給:233,200円
- 初任給×12か月:約279.8万円
- 地域手当:10%
6位:仙台市消防局
仙台市消防局では、消防士の高校の部で初任給約223,300円となっています。
地域手当は8%で、12か月分に換算すると約268.0万円です。
仙台市消防局を考えるうえで特徴的なのが、大規模地震や津波などへの防災・災害対応です。
既存記事でも東日本大震災を経験した地域として、地震や大規模災害への備えが消防業務の重要な柱となっている点を紹介しています。
さらに東北地方ならではの積雪や路面凍結など、冬季特有の環境下で消防・救急活動を行うこともあります。
給与額だけでなく「どのような地域でどのような消防活動を経験したいのか」という視点も持って比較するとよいでしょう。
- 初任給:約223,300円
- 初任給×12か月:約268.0万円
- 地域手当:8%
7位:札幌市消防局
札幌市消防局では、高卒消防吏員の初任給基準が1級15号俸です。
消防職給料表の205,100円に地域手当4%を加えると、初任給は213,304円となります。
12か月分に換算すると約256.0万円です。
ただし、札幌市の場合は単純な初任給だけでは収入を比較しにくい点にも注目しましょう。
既存記事でも札幌市は寒冷地であるため、冬季特有の手当や勤務条件が収入に影響する点を独自の特徴として紹介しています。
消防活動についても積雪や路面凍結、冬季の交通事故など、首都圏や西日本とは異なる環境への対応が必要です。
雪や寒さのなかで活動するため、寒冷地ならではの消防・救急経験を積める点は札幌市消防局の特徴といえるでしょう。
また、東京都心などと比べると住居費を抑えやすい場合もあるため、単純な額面年収だけではなく生活費を含めた収支を比較することも重要です。
- 初任給:213,304円
- 初任給×12か月:約256.0万円
- 地域手当:4%



雪害対応など寒冷地特有の業務負担はありますが、その分、地域に根ざした消防活動を経験できる点は札幌市ならではの魅力ですね!
大卒消防士の年収ランキング!七大都市の消防局を比較


大卒で消防士を目指す方にとって、「どの消防本部が給与面で有利なのか」は気になるポイントでしょう。
消防士の給与は全国一律ではなく、自治体ごとの給料表や地域手当によって差があります。
こちらでは東京・名古屋・大阪・広島・福岡・仙台・札幌の七大都市について、大卒程度で採用された消防士の初任給を比較します。
なお、自治体によって賞与や時間外勤務、特殊勤務手当などの条件が異なるため、比較表では「初任給×12か月」を年間給与額の目安として掲載しています。
実際の年収には期末・勤勉手当や各種手当が加わるため、表の金額より高くなる場合があります。
| 順位 | 管轄 | 初任給 | 推定年収(初年度) | 地域手当の支給率 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 東京消防庁 | 約321,900円 | 約386.3万円 | 20% |
| 2位 | 名古屋市消防局 | 約271,206円 | 約325.4万円 | 15% |
| 3位 | 大阪市消防局 | 約269,932円 | 約323.9万円 | 16% |
| 4位 | 広島市消防局 | 約264,100円 | 約316.9万円 | 8% |
| 5位 | 福岡市消防局 | 約260,810円 | 約313.0万円 | 10% |
| 6位 | 仙台市消防局 | 約257,900円 | 約309.5万円 | 8% |
| 7位 | 札幌市消防局 | 約245,752円 | 約294.9万円 | 4% |
1位:東京消防庁
東京消防庁の消防官Ⅰ類は、2026年1月1日時点で初任給約321,900円です。
地域手当を含んだ金額で、今回比較した七大都市では最も高い水準となっています。
初任給を12か月分に換算すると約386.3万円ですが、実際には扶養手当・住居手当・通勤手当・期末勤勉手当などが条件に応じて加わります。
東京消防庁は、学歴や職歴に応じて初任給が加算される場合があることも案内しています。
東京消防庁は首都圏の広大なエリアを管轄しており、火災・救急・救助に加え、高層建築物や地下施設、大規模災害など都市特有の消防活動を経験できる点が特徴です。
一方、東京都内は家賃や生活費が高くなりやすいため、初任給の高さだけでなく実際の生活コストまで含めて比較すると良いでしょう。
- 初任給:約321,900円
- 初任給×12か月:約386.3万円
- 地域手当:20%
2位:名古屋市消防局
名古屋市消防局では、第1類消防・大学卒の初任給として271,206円が示されています。
12か月分に換算すると約325.4万円です。
地域手当は15%で、大卒程度の消防士としては七大都市の中でも高い給与水準となっています。
名古屋市は住宅地・繁華街・オフィス街・工業地帯など多様な都市構造を持つため、火災・救急・救助をはじめ幅広い消防活動へ携わる可能性があります。
また、東京と比べると住居費を抑えやすいエリアもあるため、額面給与と生活コストのバランスを重視する方にとっても比較対象になるでしょう。
- 初任給:271,206円
- 初任給×12か月:約325.4万円
- 地域手当:15%
3位:大阪市消防局
大阪市消防局の消防吏員Aは、2026年4月1日時点で初任給269,932円です。
地域手当16%を含んだ金額となっています。
12か月分に換算すると約323.9万円です。
名古屋市との差はわずかで、大卒程度の消防士として高い水準にあります。
大阪市は、繁華街・オフィス街・密集住宅地などが広がる大都市です。
そのため、火災や救急をはじめ、都市部特有の多様な事案へ対応する機会があります。
大都市圏で多くの現場経験を積みたい方にとって、給与面だけでなく業務経験の幅という点でも検討しやすい消防本部でしょう。
- 初任給:269,932円
- 初任給×12か月:約323.9万円
- 地域手当:16%
4位:広島市消防局
広島市では、消防・大学卒の初任給として約264,100円が公表されています。
12か月分に換算すると約316.9万円で、地域手当は8%です。
広島市は都市部だけでなく山間部も抱えており、大雨や土砂災害など地域特有の災害へ対応する必要があります。
また、瀬戸内海に面しているため、配属先や担当によっては水難救助などに関わる可能性もあります。
単純な給与額だけではなく、どのような災害対応を経験したいかという視点でも比較すると良いでしょう。
- 初任給:約264,100円
- 初任給×12か月:約316.9万円
- 地域手当:8%
5位:福岡市消防局
福岡市消防局の消防吏員Aは、採用時給与月額260,810円です。
福岡市はこの金額について、給料と地域手当を含む新卒者の例として案内しています。
12か月分では約313.0万円です。
福岡市は繁華街や住宅地に加え、空港・港湾などが都市部に集まっていることが特徴で幅広い消防・救急需要があります。
さらに福岡市では、2026年4月予定の期末・勤勉手当について年2回の支給も案内されています。
そのため、実際の年収は表にある「初任給×12か月」より高くなります。
- 初任給:260,810円
- 初任給×12か月:約313.0万円
- 地域手当:10%
6位:仙台市消防局
仙台市消防局では、消防士・大学の部の初任給が約257,900円です。
12か月分に換算すると約309.5万円で、地域手当は8%となります。
仙台市消防局を考えるうえでは、東日本大震災を経験した地域として大規模地震や津波などへの防災・災害対応が重要なポイントです。
加えて東北地方特有の積雪や路面凍結など、冬季の環境を踏まえた消防・救急活動もあります。
消防士として大規模災害への対応力を高めたい方にとっては、給与だけでは測れない経験を積める環境といえるでしょう。
- 初任給:約257,900円
- 初任給×12か月:約309.5万円
- 地域手当:8%
7位:札幌市消防局
札幌市消防局では、大学卒の消防吏員の初任給基準を消防職給料表1級35号俸としています。
札幌市人事委員会が示した消防職給料表では、1級35号俸の給料月額は236,300円です。
札幌市内に勤務する職員には4%の地域手当が支給されるため、地域手当を含めた初任給は245,752円となります。12か月分に換算すると約294.9万円です。
さらに札幌市には寒冷地手当や期末・勤勉手当などの制度もあるため、実際の年間収入は「初任給×12か月」より高くなります。
札幌市消防局は、積雪や路面凍結など寒冷地特有の環境下で消防・救急活動を行う点も特徴です。
- 初任給:245,752円
- 初任給×12か月:約294.9万円
- 地域手当:4%
年齢別の年収の推移と仕事内容の変化について


高卒で消防士になった場合、年収は毎年少しずつ積み上がっていくのが基本です。
ただし、その伸び方は一律ではなく、年齢とともに変わる役割や立場と強く結びついています。
給与体系は年功序列を土台としながらも、実際の収入は現場経験の蓄積や昇任の有無、担当する業務内容によって差が広がっていく仕組みです。
そのため、年齢別の年収を確認する際は、金額だけを見るのではなく、「その年代でどのような仕事を任されるのか」をあわせて理解しておくことが欠かせません。
本章では、高卒消防士が20代・30代・40代と年齢を重ねるに連れて年収がどのように変化していくのかというシミュレーションと、仕事内容がどのように変化していくのかを解説していきます。
20代の高卒消防士の年収と仕事内容
20代の高卒消防士は、現場の最前線を支える存在です。
採用後は消防学校で基礎的な知識と技術を身につけたうえで、消防・救急・救助といった現場業務に本格的に携わるようになります。
体力を求められる仕事が中心で、交代制勤務が基本となるため夜勤も多く、実践を通じて経験を積んでいく時期です。
年収面では、採用初年度はボーナスが満額支給されないため、300万円前後からのスタートになるのが一般的です。
その後は、毎年の昇給とボーナスの増加により収入が伸び、20代後半には350万〜400万円程度が目安となります。
配属先や勤務状況によっては、同じ20代でも年収に差が生じることがあり、働き方が収入に直結しやすい時期でもあります。



この年代は残業や夜勤、災害対応などに伴う手当の影響を受けやすい点も特徴ですね!
30代の高卒消防士の年収と仕事内容
30代に入ると、消防士として積み重ねてきた経験が評価され、現場の中核を担う立場へと移行していきます。
後輩の指導にあたる機会が増えるほか、小隊の要として状況判断を求められる場面も多くなるでしょう。
この年代になると、昇任試験に挑戦する人も増え、消防副士長や消防士長になる人も増えていきます。
現場での動き方だけでなく、全体を見渡した判断力や責任感が求められるようになるのも特徴です。
年収は、毎年の昇給とボーナスに加え、役職の変化に伴う影響を受け、30代前半で400万円前後、後半には450万〜500万円程度が目安となります。



家庭を持つ人も増える時期であり、扶養手当や住居手当が加算されることで、実際の手取りが安定してくるケースも多いでしょう!
40代の高卒消防士の年収と仕事内容
40代になると、消防士としてのキャリアは現場中心の働き方から、管理や指導を重視する役割へと徐々にシフトしていくのが特徴です。
出動の最前線に立つ機会は減る傾向にありますが、その分、部下の統率や隊の運営、状況判断といった責任ある業務の比重が高まります。
昇任している場合は、消防司令補や消防指令といった立場に就き、現場全体を見渡しながら組織を動かす役割を担うことになります。
個人の動きよりも、チームや組織全体の成果が求められる段階です。
年収は、役職や勤務する地域によって幅がありますが、450万〜600万円前後が目安となります。
特に政令指定都市や規模の大きな消防本部では、役職給や各種手当の影響により、さらに上振れするケースも見られます。



体力を前面に出す働き方から、これまでの経験と判断力を活かす働き方へと移行していく点が、40代の消防士の大きな特徴です!
高卒・大卒の消防士が年収を上げるための具体策4選


高卒・大卒消防士の年収は「年功序列だから大きな差は出ない」と見られがちです。
しかし実際には、行動の取り方次第で収入に差が生まれやすいのが消防職の特徴でもあります。
特に、どの部署で経験を積むか、昇任とどのように向き合うかによって、30代以降の年収の伸び方は大きく変わってきます。
本章では、消防士のキャリアパターンや公表されているデータを踏まえ、無理なく実践できる年収アップの考え方と具体策を解説します。
将来の収入を見据えた選択をするためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
規模の大きい消防本部で働く
これは入庁前に考えることなのですが、年収を安定的に伸ばしていきたい場合、消防本部の規模は見逃せない要素の1つです。
一般に、政令指定都市や都道府県規模の消防本部は出動件数が多いため、時間外勤務手当や特殊勤務手当が発生しやすい傾向があります。
その結果、同じ階級でも収入に差が出ることがあります。
さらに、規模の大きい消防本部ほど役職のポストが多く、昇任の機会が巡ってきやすい点も特徴です。
昇任によって基本給の等級が上がれば、毎月の給料だけでなく、ボーナスや退職金にも影響が及びます。
一方で、小規模な消防本部は業務が比較的落ち着いている反面、手当が付きにくく、年収の伸びが緩やかになるケースもあります。
将来的な収入を重視するのであれば、仕事内容や通勤条件だけでなく、本部の規模という視点も含めて就職先を考えることがポイントです。



都市部でも生活水準を落としたり節約したりすることで生活コストを下げられれば、十分な貯蓄も可能です!
昇任試験を受ける
高卒・大卒消防士が年収を大きく伸ばすうえで、最も効果が大きい要素が昇任試験です。
昇任すると基本給の等級が上がり、毎月の給料だけでなく、期末・勤勉手当や退職金にも影響が及ぶため、長期的な収入差につながります。
特に、30代前半までに消防士長まで昇任できるかどうかは、その後の40代・50代の年収水準を左右する重要な分岐点です。
早い段階で昇任できれば、昇給のベースが底上げされるため、その差は年齢を重ねるほど大きくなっていきます。
昇任試験は決して簡単ではありませんが、筆記・面接ともに出題傾向があり、対策することは可能です。
長い目で見れば、昇任に挑戦することは、費用対効果の高い年収アップ手段と言えるでしょう。



現場が忙しくて時間が取れない場合もあるかもしれませんが、計画的に準備を進めた人だけが年収を伸ばせます!また、昇任に関しては上司からの推薦が重要になるため、人事評価も気にしておきましょう。
救急隊など忙しい部署で働く
年収を短期的に引き上げたい場合、救急隊や出動件数の多い部署への配属は大きな要素になります。
救急の現場は夜間や休日の出動が多く、時間外勤務手当や特殊勤務手当が発生しやすいため、収入に反映されやすいからです。
その結果、同じ階級や年齢であっても、配属先の違いによって年収に差が生じることがあります。
一方で、忙しい部署ほど身体的・精神的な負担も大きくなりがちです。
短期的な年収アップだけを目的に選ぶのではなく、自身の体力や将来のキャリアプランとのバランスを踏まえた判断が重要になります。



後ほど詳しく記載しますが、救急救命士の資格があるとより年収が上げやすくなります!
資格・スキルで評価を積み上げる
消防士の仕事は資格がなくても務まりますが、資格や専門スキルを持っていることで、配属や評価で差がつきやすいのも事実です。
消防士の場合、資格に対して毎月の「資格手当」が付くケースはほとんどありませんが、任される業務が変わり、結果として年収が伸びやすくなるという形で影響が出ます。
高卒・大卒消防士が実務上、評価されやすい資格は次のとおりです。
- 救急救命士
採用後に自治体負担で養成課程に進むケースが多いが、入庁前に取っておくことも可能。救急隊への配属要件・優先条件になりやすい。救急出動が増え、時間外勤務手当・特殊勤務手当が積み上がりやすい。年収への影響目安は、プラス20万〜50万円程度(配置・出動次第) - 大型自動車免許(大型四輪)
採用後に自費または一部補助で取得するケースが多い。消防車両の運転要員として重宝され、災害出動・夜間業務に関わる機会が増えやすい。年収への影響目安はプラス10万〜30万円程度 - 危険物取扱者(乙種4類など)
独学で取得可能で、若手のうちに取りやすく、予防課・立入検査などで評価されやすい。直接的な年収増は少ないが、配属・評価面でプラス。 - 電気・通信・機械系資格(電気工事士など)
通信指令室や装備管理系部署で評価される。専門性を活かした配置につながる可能性がある。
上記のように、消防士の資格は「取っただけで給料が上がるもの」ではありません。
しかし、資格を持つことで出動機会や業務量が増え、結果として時間外勤務手当や特殊勤務手当が積み上がりやすくなるのが実態です。
若いうちから資格取得に取り組んでおくと、現場で任せられる人材として経験を積みやすくなり、昇任や年収アップにつながる土台を作りやすくなります。
目先の手当だけでなく、中長期のキャリア形成を見据えた自己投資として資格を取得することを考えましょう。



消防士が持っていると業務に有利になる他の資格について知りたい方は、以下の記事もご覧ください!
高卒消防士の年収に関するよくある質問
多くの方が気になりやすく、誤解されやすいポイントを中心に、高卒消防士の年収に関連するよくある疑問をご紹介します。
高卒消防士の年収についてのまとめ
今回は、消防士の年収について詳しく解説しました。
消防職全体の平均給与・賞与をもとにした年収概算は約652万円ですが、若手からベテランまで含めた平均値です。
また、消防士の年収は高卒・大卒という学歴だけではなく、勤務する消防本部や勤続年数、階級、各種手当などによって変わります。
今回紹介した七大都市でも初任給には差があり、東京消防庁では2026年1月時点でⅠ類約321,900円、Ⅲ類約279,400円となっています。
給与だけで進路を判断するのではなく、仕事内容・勤務地・採用試験・将来的なキャリアまで含めて自分に合った消防本部を検討しましょう。
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東京消防庁は、七大都市の中でも高卒・大卒ともに初任給が高い水準です。
2026年1月時点では、Ⅰ類が約321,900円、Ⅲ類が約279,400円となっています。
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